顎関節症とは・・・
顎関節を構成する骨・関節や軟部組織に何らかの原因で痛みや口が開かないなどの機能低下が起こることを言います。
顎関節症の軽度なものは口を開け閉めするときに音がしたり、引っかかったりするだけですが、
顎関節症が悪化すると、何もしなくても顎に痛みやしびれがでたり、
痛くて咀嚼できないなどの症状があり、日常生活にも支障をきたします。
また、肩こりやめまい、頭痛・食欲不振など全身の症状も出ることも少なくありません。
顎関節症を誘発するきっかけ・・・
日常の様々なことが顎関節症の原因になりえます。
例えば・・・
☆何かに熱中したり緊張すると強く食いしばる癖がある。
☆長い会議のあった日は夕方から口が開けにくくなる。
☆休日に運動した後に顎がカクカク鳴る。
☆片方の歯だけで噛む癖がある。
☆やわらかいものばかり食べる。
☆睡眠時に歯ぎしりをする。 など…
現代人は顎が弱くなっている?
同じように顎関節症の原因となりそうな生活を送っていても顎関節症になりやすい人とそうでない人がいます。
現代の柔らかい食べ物が多い食生活から、「噛む力」が弱くなっていることが
顎関節症の原因と関係しているのではないかと言われています。
伝統的な日本食に比べ、ハンバーグやスパゲティといった現代人の好む食事は噛む力も噛む回数も少なくなっているので、
顎が運動不足になり筋肉が衰えてしまっていることが原因だと考えられます。
その為、顎関節の動きをしっかり支えることができず、顎関節症を発症しやすくなっている傾向があります。
「噛む力」や「噛む回数」が減ることにより、脳への血流量も少なくなり集中力も低下してしまいます。
更に顎関節の運動を支配している神経は、身体の平衡感覚にも関連しているので、上手くバランスがとれなくなってしまい、
身体に大きな影響を及ぼしてしまいます。
また、最近は若い女性や子供に顎関節症になってしまうケースが増加しています。
女性の場合は筋肉量が男性と比べて全身の筋量が少ないことが顎関節症になりやすい原因だと言われています。
子供の場合は、偏食や部屋に閉じこもるという生活を続けることで骨格や筋肉の発達がうまくいかず、
顎関節症の原因になると考えられています。
また、顎関節症になる原因は大人と同様ですが、学校生活、受験、勉強、友人関係、親子関係などのストレスが
さらに顎関節症の原因と関係しているのではないかとも言われています。
お子さんにそのような傾向がみられる場合は生活習慣を見直すことが必要です。
自分で出来る顎関節症のセルフケア方法
①『口を開けられるだけ開けて15秒保持する』
↓
②『顎を前に突き出し15秒保持する』
↓
③『顎を引っ込めて15秒保持する』
↓
④『顎を右にずらし15秒保持する』
↓
⑤『顎を左にずらし15秒保持する』
※痛い動作は行わないようにしてください。
この顎関節症のセルフケア方法は軽症な方が行えば、改善する可能性が高い体操です。
頻度は1日に3回程度、1週間続けてみて下さい。
もしそれでも改善がみられなければ、一度当院までご連絡下さい。